審査委員長 堀内洋子先生 講 評
皆さんおめでとうございます。
私はいつも絵を見るときに、「この人は何が書きたかったのかな?」と思いながら見ます。上手く描けているか、描けていないかは見て感じますけれどそれよりも何が書きたかったのだろう、こういうことが絵を通して伝えたかったのだと感じることが私の審査の中の目安なのです。
皆さん絵が上手くなりたいと手を挙げましたが、上手くなくていいのです。このように多くの中から選ばれた皆さんの作品は審査をする先生方の気持ちをしっかり掴めたのです。自分の描きたいものがきちんと描けて伝わっているのです。自信を持ってください。このまま努力すればもっともっといい絵が描けるようになります。
入賞作品について
「大自然のふれあい」野 大河(境川小学校)
この作品を見たときに、動物を優しい目で見ているなと思いました。
動物の動きが生き生きと描かれているし、一頭一頭の羊に優しさをもって動きを捉えています。
手前のものを大きく遠くのものを小さく描くことによって牧場の広がりを意識したと思います。
大きな木を画面からはみ出して描いたことによって紙の大きさをもっと大きく想像することが出来ます。
「前が見えません」内藤 誠也(小笠原小学校)
目隠しをして暗い中を恐々と歩く動きが人間に出ていました。
周りの木のボリュームを薄い色や濃い色を重ね、筆の使い方での表現の仕方に工夫を感じます。
大きな森の中に皆違った木々が表現され良く描けていると思いました。
「夜の小道をあるいた」遠藤 巧真(春日居小学校)
人間を小さく描くことにより大きな林であるということを感じ取る事が出来ます。
暗闇を表現するため黒ではなく、明るい紫を使っているところに工夫を感じます。
また、月に黄色を使っていますが、紫と黄色という組み合わせはとても強い印象を与えます。効果的です。
「楽しかったキャンプファイヤー」國分 思穏(双葉西小学校)
画面いっぱいに火が見事に表現されています。火のオレンジと青の色の組み合わせがとても強い印象を残します。
実行委員をしたという責任感が、大きく描かれた人物に表れています。
「楽しかった ぼうけんハイク」山口 晴希(白根百田小学校)
周りに見えるものを細かく説明するよりも描きたいものを画面いっぱいに描くのも見る人の目を引きつけるものです。
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これから自分の気持ちに素直に、そして正直に、自分の色を作って楽しみながら絵を描いてください。
これをいい機会に絵を好きになってください。
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